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しかけの作りかた

パネルシアターの魅力は、作品の中で展開される「しかけ」と演じ方にあります。いろいろな「しかけ」を学んで、作品の楽しさにふれてみましょう。

表裏貼り合わせ

仕掛け  

2枚の絵を表と裏に貼り合わせたもの。これを裏返して場面転換や絵人形の表情の変化に使います。

つくり方

例:「パンパンパン ぱっとさいた」のうさぎの作り方

1.表と裏の絵に色を塗り、少し大きめに切り取る。

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1.表と裏の絵に色を塗り、少し大きめに切り取る。

2.1枚だけ油性のフェルトペンでふちどる。

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2.1枚だけ油性のフェルトペンでふちどる。

3.2枚の絵を重ねて太陽の光や電灯の明りに透かし、ちょうど線が合うところを確かめてボンドで貼り合わせる。

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3.2枚の絵を重ねて太陽の光や電灯の明りに透かし、ちょうど線が合うところを確かめてボンドで貼り合わせる。

4.2枚重ねた状態でできあがり線に沿って切り取る。

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4.2枚重ねた状態でできあがり線に沿って切り取る。

5.最後にふちどっていないほうの絵に、修正を加えながら、ふちどりをする。

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5.最後にふちどっていないほうの絵に、修正を加えながら、ふちどりをする。

 

糸止め

仕掛け  

体の部位(手や首、しっぽ)など、部分的に動かせるように分けて描いたものを糸で止め、それを演じるときに動かします。

つくり方

例:「パンパンパン ぱっとさいた」のぶた(糸止め+表裏貼り合せ)の作り方

1.色を塗り、大きめに切り取る。

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1.色を塗り、大きめに切り取る。

2.糸止めする目はできあがり線で切り取る。

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2.糸止めする目はできあがり線で切り取る。

3.目をぶたの顔の上にのせて玉止めする。

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3.目をぶたの顔の上にのせて玉止めする。

4.表と裏を貼り合わせてから、できあがり線に沿って切り取る。

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4.表と裏を貼り合わせてから、できあがり線に沿って切り取る。

 
 

切り込みポケット

仕掛け  

絵にカッターナイフで切り込みを入れ、その裏にポケットをつけておきます。ここへ別の絵を隠しておいて途中で出したり、また絵をはさんだりして使います。

つくり方

例:「とん汁」のなべの作り方

1.なべの形の沿ってカッターナイフで切り込みを入れる。

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1.なべの形の沿ってカッターナイフで切り込みを入れる。

2.なべの大きさに合せたネル布の周囲にボンドをつけ、裏側にポケットになるように貼る。

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2.なべの大きさに合せたネル布の周囲にボンドをつけ、裏側にポケットになるように貼る。

3.切り込みに野菜や肉をいれることができ、裏におわんをかくすことができる。

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3.切り込みに野菜や肉をいれることができ、裏におわんをかくすことができる。

POINT

パネル布は付着力が強力なため、裏側に隠すおわんも一緒にはがしてしまいがちなので、パネル布よりもネル布を使ったほうが演じやすいです。

窓開き

仕掛け  

窓や扉を別に描き、ガーゼを使って扉を開け閉めできるようにしたもの。立っている絵人形がおじぎするしかけにも使われます。また、連続した動きや一瞬での場面転換にも役立ちます。

つくり方

例:「ニャニュニョのてんきよほう」のおひさまの作り方

1.おひさま、ネコA、ネコB、ネコC、それぞれの絵を作る。

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1.おひさま、ネコA、ネコB、ネコC、それぞれの絵を作る。

2.ネコBとネコCの間にガーゼをはさみ、ボンドで貼る。

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2.ネコBとネコCの間にガーゼをはさみ、ボンドで貼る。

3.ネコAは切り取り線に沿ってカッターで切り込む。

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3.ネコAは切り取り線に沿ってカッターで切り込む。

4.貼り合わせたネコB、Cのガーゼの部分をAの切り込みに差し込む。

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4.貼り合わせたネコB、Cのガーゼの部分をAの切り込みに差し込む。

5.おひさまの絵とネコAを貼り合わせ、ガーゼを押さえる。

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5.おひさまの絵とネコAを貼り合わせ、ガーゼを押さえる。

6.下から絵をめくりあげると、ネコが口を開いたように見える。

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6.下から絵をめくりあげると、ネコが口を開いたように見える。

裏打ち

仕掛け  

絵の後ろから絵を出したり、絵を重ねたりするときに使うもので、絵人形の裏にパネル布を貼ります。これはPペーパー同士を重ねるとくっつかずに落下してしまうためです。

つくり方

例:「ニャニュニョのてんきよほう」の曇りネコの作り方

1.星の目の裏にパネル布を貼って裏打ちする。

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1.星の目の裏にパネル布を貼って裏打ちする。

2.曇りネコの目に、星の目を重ねて貼る。

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2.曇りネコの目に、星の目を重ねて貼る。

 

引き抜き

仕掛け  

別に描いて差し込んでおいた絵を引き抜くことで表情を変えたり、文字を出したりします。

つくり方

例:「ニャニュニョのてんきよほう」の曇りネコの口の作り方

1.ネコの体の口の部分をカッターで切り込む。

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1.ネコの体の口の部分をカッターで切り込む。

2.裏側から口を差し込む。

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2.裏側から口を差し込む。

3.裏側の余ったPペーパーの周囲だけボンドで貼る。

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3.裏側の余ったPペーパーの周囲だけボンドで貼る。

4.口が大きく開いたり閉じたりする。

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4.口が大きく開いたり閉じたりする。

 
 

引っぱり

仕掛け   糸でつないだ絵を引っ張り出して動きをだすもの。トンボがたくさん現れたり、音符の絵が曲をイメージして流れ出したりします。   引っぱり

引きのばし

仕掛け   小さく見えた絵が何枚も重なり、それを引き出しながら長くのびた大きな絵に変化させます。   引きのばし

引っ掛け

仕掛け   補助のPペーパーを使って絵の上に絵を引っ掛け、取り外し可能にします。これは裏打ちの方法では、絵の下に隠した別の絵をくっつけてしまい、演技がやりにくいためです。   引っ掛け

スライド

仕掛け   同じ絵を何枚も手の中に重ねて持ち、パネルボード上でずらしながら貼っていき、動きを表わします。   スライド

着せ替え

仕掛け   紙製の着せ替え人形と同じ要領。別に描いた洋服を切り込みに差し込んでおき、それを一瞬にはずして早変わりさせます。   着せ替え
  STEP2 パネルシアター制作の基本ステップ   STEP4 手作りステージの作り方