ふちどりが描けたら、でき上がり線をはさみで切り取っていきます。
油性の黒のフェルトペンで描いた<ふちどり>通り切っていくのが基本ですが、点線があった場合は点線を切るようにしていきます。
※でき上がり線とは、ふちどりだけのところはふちどり通りに。
そこに点線が入っていたら、点線通りに切る線です。
なぜ点線を切るのでしょうか?
点線は、線と線の間の細い空間をつないだり、複雑な細かい曲線を、大きく切りやすい曲線でつないだりしていきます。
これは、ふちどり線通りに切ってしまった際の、耳が折れたり足が切れてしまったりなどの破損を防ぐためです。
空間では、点線の間の白い部分が目立ちますが、パネルボードに貼れば(パネルボードは白いので)まったく目立たず気になりません。
下絵を写しとったら、先に切り取ってしまうということも、作業に慣れたら大丈夫ですが、細かい絵人形は無くしやすいことや、この先に説明する「しかけ」のために、後で切った方がいいものもありますので、切る前に「しかけ」がある絵人形かどうか確かめてから切るようにしましょう。
<余白を残して切り取る場合>
ふちどり通り切るのが基本ですが、あえて絵人形に2mm程度の余白を残して切る方法があります。
この2mmは、パネルボードに貼るとまったく目立たなくなることと、ふちどりが細かかった場合、この2mmが実際の絵より余裕を持っているため、貼り合わせ(しかけ)などのときに、修正しやすい等の利点があります。
※ただし、全部これで切っていると、顔を重ねる(裏打ち)しかけのときは、おかしな絵になります。
これを防ぐには、重ねる顔の方には2mmの余白を付けないようにすべきなのですが、常に2mmの余白を付けて絵人形を作っていると、気が付かない方が多いです。
これは「しかけ」に関わってくる事でもありますので、次回更新の「しかけ」の方で説明します。